京都 岩倉 実相院⑥

実相院シリーズの最後です。

庭園を見渡す縁側のそばに形の佳い方形のつくばいがあり、水面にあまつぶの波紋が浮かんでいます。
そのつくばいの斜め下に表面が程よく風化した井頭ほどの大きさの石が二つ転がっています。

よく見てみると、小さな兎の石像でした。
よほど古いものなのか、一見では兎と思えないほど、石の肌にざらつきがあります。この庭園の歴史の変遷を知っている小さな住人として苔の中に埋もれながら、今も庭園の一点をみつめています。

最後に、実相院には江戸時代初期の御陽成天皇の「忍」の御宸筆が残っています。江戸初期、徳川幕府から様々な圧力をうけながら、激動の時代を駆け抜けた御陽成天皇らしい一字だと思います。
隆慶一郎先生の「花と火の帝」を思い出します。



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