讃岐高松法然寺の五重塔

讃岐高松の旧市街南方に仏生山という町があり、そこに法然寺という浄土宗の名刹があります。
正式名は仏生山来迎院法然寺といい、その由来は、建永2年(1207)に、浄土宗の開祖法然上人が75歳で四国 に流された時の住居である小松庄生福寺の遺跡であると言われています。
ここを讃岐高松藩祖で、徳川家康の孫であり、御三家の一つ水戸家の当主光圀の実兄である松平頼重が復興して代々の菩提寺としたものです。
法然寺本堂には、法然上人自作といわれる阿弥陀仏および上人の真影が安置されています。また、上人墓と松平家の墓所を山頂に築いて「般若台」と名づけています。
その法然寺の五重塔が昨年1月に再建されています。
古色を帯びた五重塔というのはよく見かけますが、竣工早々の物を見る機会はなかなかないと思います。五重塔自体の拝観は無料ですので、近郊の方は是非見に行かれては如何でしょうか。
あと法然寺には涅槃像というお釈迦様が横になっている仏像があります。東南アジアの仏教寺院では時々見かけますが、日本では少ないのではないでしょうか。
珍しい涅槃像も必見と言いたいところですが、こちらは拝観料が必要ですのであしからず。


ここ仏生山一帯では、藩主松平公の墓参時の大名行列を模して、大名行列のお祭りが毎年盛大に行われています。

仏生山周辺は藩侯菩提寺法然寺の門前町として栄え、今でも街並みにその名残がいくばくか残っているように感じます。

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