京都 岩倉 実相院④

南側の枯山水に対して、北側は紅葉を主題にして様々な灌木、高木を巧みに組み合わせた純和風の日本庭園です。
庭園の中心に池が配置され、池の周囲にビロード絨毯のようにびっしりと密集して厚みをもって広がっている蘚苔類がこの庭園が経験してきた星霜の重みを感じさせます。しかも、この日は師走特有の鈍色をした曇り空から降る冷たい小雨が蘚苔類の上で小さな水玉となって蘚苔類を彩っています。
初夏の萌えるような新緑の苔もいいですが、厳冬の冷たい空気に震えながら、静かに堪え忍ぶ僅かに色あせた苔も風情があります。



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