京都 岩倉 実相院⑤

日本庭園の続きです。

寺院の南に設けられた日本庭園はそれほど広いものではなく、逆に言えば、由緒ある門跡寺院のお庭としては小規模に思われます。
その程良い広さの中に、前述した通り小さな池を中心に、紅葉、そして、種々の樹木が比較的密集して植え込まれ、その地面を蘚苔類が被覆しています。
紅葉が中心に据えられていますが、常緑樹も多く、師走の小雨の中に映える濃緑が印象的でした。そして、やはりなんといっても紅葉です。実相院のパンフレットに秋の紅葉を移した佳景が用いられていますので、寺院そのものが紅葉をPRしているものと思います。しかしながら、厳冬の小雨に濡れる冬枯れの紅葉も次の春を待ってじっと力を蓄えている様子が、別趣を感じさせます。
さらに、庭園の背後にある小丘の斜面に自生する樹林を借景にして、庭園全体に奥行きを与えています。
やはり、長い時間を掛けて、たくさんの人々が心を込めて手入れしてきた汗と努力によって、隅々まで行き届いたこの庭園の今この瞬間があるのでしょう。







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