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司馬遼太郎先生なら、昨今の集団的自衛権に関する議論をどのように語られるだろうか (その3)

抜粋終わり。 司空が思うに、"存立危機事態"などなど、新しい、あるいは、耳慣れない単語を使用するならば、その定義を明確にしておくことが、後世の日本国民に対する最低限の責務ではないだろうか。 この定義が中途半端のままだと、第日本帝国憲法第三十一条の二の舞になりかねない。 仮に、良識ある現代の政治家の方々や有識者の皆さまが未来永劫、その立場で良識ある判断をしていただけるならば、もしかしたら曖昧なままでもよいのかもしれないが、権力を持ち、行使する立場の人間が時とともに変わるということを念頭に置き、後世、悪解釈されぬよう、明々白々な定義付けをしておくべきではないだろうか。

司馬遼太郎先生なら、昨今の集団的自衛権に関する議論をどのように語られるだろうか (その2)

「事変ノ文字ハ仏語ニテ(インサルレクション)ト云フ」  (中略)  井上はさらに日本語で説明した。 「事変とは寧ロ戦時ニ属シ内乱又ハ暴民ノ蜂起スル等不時ノ事変ヲ云フモノナリ」  また、言う。 「政府ハ勢力ヲ以テ之カ鎮圧ニ従事シ人民ノ権利ヲ中止スルノ場合ニ云フモノナリ」  となると、"事変"というのは小規模なものではない。まずは日本でおこる可能性のないほどの大きいものである。山田法相は、 「いっそ内乱という言葉をつかったほうがはっきりするのではないか。」  といった。  この司法大臣は明治十年の西南戦争のとき、司法卿にいながらふたたび軍服を着、第二旅団をひきいて南九州で戦った経歴をもっている。  山田顕義が経験した内乱は、戊辰戦争では戦場が北日本と東北にひろがり、北海道におよんだ。西南戦争はその点、南九州を中心とした局地戦だったが、戦闘の激烈さは、類がなかった。非常大権が発動されるべき内乱とは、当然そのようなものだと山田はおもったにちがいない。  結局、採決の結果、原案どおり、事変になった。

司馬遼太郎先生なら、昨今の集団的自衛権に関する議論をどのように語られるだろうか(その1)

以下、『この国のかたち(司馬遼太郎先生著、文春文庫) 第四巻 81別国』より抜粋  この章は、昭和初期十数年間の"別国"の本質について書く。  "日本史的日本"を別国に変えてしまった魔法の杖は、統帥権にあったということは、この連載の冒頭のあたりでのべた。 (中略)  旧憲法的日本は、他の先進国と同様、三権(立法・行政・司法の三権)の分立によってなりたっていた。大正時代での憲法解釈では、統帥権は三権の仲間に入らず、「但し書き」として存在した。要するに統帥権は、一見、無用の存在というあつかいだった。さらには、他の三権のありかたとは法理的に整合しなかった。 (中略)  亡国への道は、昭和六年(一九三一年)から始まる。このとし統帥権を分与されている関東軍参謀らが、南満州鉄道の柳条湖付近で密かに線路を爆破し、それを中国軍のしわざであるとしてその兵営を攻撃し、いわゆる満州事変をおこした。 (中略)  この"事変"が日本の統帥権(参謀本部)の謀略からひきおこされたことは、いまでは細部にいたるまではっきりしている。  "事変"を軍部が統帥権的謀略によってつくりだすことで日本国を支配しようとしたことについては、陸軍部内に、思想的合意の文書というべき機密文書が存在した。 「統帥綱領」「統帥参考」  がそれである。(中略)  編んだのは統帥権の機関である陸軍の参謀本部であった。この書物は軍の最高機密に属し、特定の将校だけが閲覧をゆるされた。 (中略)  その本の中に「非常大権」という項目がある。  簡単にいえば、国家の変事に際しては軍が日本のすべてを支配しうるというものである。以下、直訳する。 「軍と政治は原則としてわかれているが、戦時または国家事変の場合は、兵権(注・統帥権のこと)を行使する機関(注・参謀本部のこと)は、軍事上必要な限度において、直接に国民を統治することができる。それは憲法第三十一条の認めるところである。この場合、軍権(統帥権のこと)の行使する政務'政治活動のこと)であるから、議会に対して責任を負うことはない。」  という。このみじかい文中で兵権と軍権という類似語がたがいに無定義に使われている。兵権も軍権もおなじ意味

新緑の志度CC(香川県)

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新緑の志度CCをラウンド。 高台から眺める快晴の瀬戸内の多島海が、陽光をきらきらと跳ね返す海面に浮かんでいて、心安らぐ美しい景色です。 志度CCの真正面の位置に小豆島が浮かんでいます。おそらく草壁あたりの大きな集落が一望できます。 香川県内のゴルフ場の中でも景色の美しさは三本の指に入るのではないかと思います。 天候、気温、風とも最高のコンディションでしたが、スコアだけはダメダメでした(T_T)

琴平CC(香川県)

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琴平CCを初ラウンド! OUT→IN! 1番ホールは左ドックレッグのロングホールでいきなり難易度高め。 OUTはトリッキーなホールの連続です。特に拙者の印象に残ったのは、4番ホール。 使用するティーグラウンドとグリーンによっても異なるのですが、拙者がラウンドした日は、池の手前のティーグランドで2打目も池越えになる非常に珍しいコースでした。 後から考えると多少距離が出る方なら完全ブラインドではありますが、1打目からグリーンを狙えるかもしれません。 INはショートからスタートです。池越えということもあり、血圧が上がり、アドレナリンが分泌されるように感じます。しかし、INはOUTに比べると、素直なコースだと感じました。 芝も青々としていてとても清潔感のあるコースという印象を受けました。